オーストラリア留学は人生で必要なのかを検証 後編

前編「オーストラリアで留学をする意義」について、中編では、「オーストラリアで英語力を向上させることのメリット」に関してお話をさせていただきましたが、第3弾の後編では、留学後に日本へ帰国をされた後の留学経験をどうやって生かすのか(キャリア形成の考え方)に関して解説していきます。
中編「オーストラリアで英語力を向上させることのメリット」はこちらから
留学後の留学経験の生かし方(キャリア形成の考え方)
留学後の留学経験の生かし方を順調にされている方とうまくいかないと悶々としている方とざっくり二つのタイプがあるかと思います。
「留学後の留学経験の生かし方」で順調にいっている方は、基本は、留学の前からの計画・目標・目的がある程度明確に定まっている場合が多いのは現実としてあります。
当然と言えば当然ですが、明確な目標があるほうが、その目標に向かって行動をする可能性が高くなるので、実現性も同時に高くなります。
ただ、留学前にそれ程、明確な目標などを持っていない方でも帰国後に少しでも順調に進めている方もいらっしゃいます。
そういった方は、「留学中に自分と向き合う時間をある程度確保している」事が一つ挙げられます。
自分と向き合う時間の重要性
留学開始後のどのタイミングでこの時間を持てるかは人様々ですが、遅かれ早かれ、その時間を確保しています。
自発的にその時間が生まれる方もいるかと思いますが、なかなかそうならないのも事実。
そういった場合は、あることをやってみるのが一つポイントかなと考えます。
それは、書き出す事 です
「滞在中に起きた出来事で、気が付いたことや程度の差は関係なく、経験した問題の中で解決できたこと。そしてどの様に解決をしたのか。」
という事をまずは紙でも良いですし、ipad上にでも書き出してみましょう。
オーストラリア留学期間中には、日本では簡単に解決できることや、日本だと当たり前だと思っていることが、そうではないと気が付くことも多々あるかと思います。
ここで大事なことが、「些細な事でも頭に浮かんできたものは全て書き出す」ということです。
文字に表すことで、その中から問題解決できた際にどういったことに気を付けていたのか、解決策はどうしたのかを振り返る事がし易くなります。
また、次回同じような場面に遭遇した際に、より良い解決策が出てきたりすることがあります。
そういった事を一定期間継続(1か月〜2か月毎)していくと、あるタイミングで自分の強みや弱みを知ることができてくるようになります。
そうしますと、次のステップとして、これまでの日本での就労経験などを振り返って自分にとって、
キャリアアップをしたほうが良いのか
キャリアチェンジをしたほうが良いのか
という意識を持って考えてみます。
この作業を(1か月〜2か月毎)繰り返しすすめてみましょう。

留学後は英語を駆使しないといけないのか
「オーストラリアに留学をしたから日本への帰国後は英語を駆使してキャリア形成をしなければいけないのか」というお考えになる方も実は一定数いらっしゃいます。
でもここで、考えてみてください。
「必ずしも英語を駆使してキャリア形成をしなければいけないのか・・・」と。
「次のキャリアで外資系で働きたい」、「海外赴任を目指している」、「海外部署に移動したい」などという明確に英語を駆使して仕事をするという環境に身を置くのであればYesになるでしょう。
でも、必ずしもそのような環境で無い可能性がある場合には、「常に英語を駆使して何かを求める・・・」という考えよりも、まずはご自身が興味のある業界・分野を先に定めその業界・分野がどの様な人材を欲しているのかを調べることをしてみてください。
例えば、マーケティング会社での営業職で、将来的に日本在住の外国人向けにSNSを駆使して常に新しい情報を発信するポジションがあった場合、オーストラリアに留学中であれば、今、オーストラリア人の中で流行っている物事は何なのか?という視点で、情報収集をしてみたり、どういったSNSがオーストラリア人の中ではよく見られているのか等、自分なりに調べてみる癖をつけることにより、日本帰国後の就職活動の際に、より明確に、「外国人の特徴や外国人に響く内容はこういったものです」というものをご自身の言葉で提案をすることがし易くなるもしれません。
恐らく、この場合には、高度な英語力よりも実際に海外での日常生活の中で身に付けた・気が付いた知見というスキルのほうが重要なのではないでしょうか?
ある程度、このあたりの感覚が掴めれば後は、自分だけのスキル帳などに纏めて就職活動の際に生かせるようにしていきましょう。

人との比較はあまりしないで
海外留学というのは、2000年代以降、急速に伸びてきました。
現在は、色々とビザの問題等各国でありますが、それでもワーキングホリデービザ含め毎年、多くの方が海外に出てきております。
大学留学などの正規留学者も一定数いますので、そういった方々の留学後のキャリアをみますと、「素晴らしい」、「羨ましい」と思ってしまうこともあるかもしれません。
しかしながら、留学の目的・目標やそのための準備や設定は人ぞれぞれ異なっています。
「素晴らしい」、「羨ましい」と思って私も一念発起で・・・という気持ちになるのであれば、是非、目指してくださいとなりますが、留学で得た経験は自分だけのものです。
そこに、他人が介入してコントロールすることはできません。
ですので、「今まで経験してきたこと+自分が興味のある事」を常に考えて留学生活を送ってみてください。
ご自身のキャリアはご自身で作るものです。

まとめ 後編
オーストラリア(海外)に来て生活して得られる経験は重視しましょう。
帰国後のキャリア形成を考えた際に、やはり「英語」自体のメリットは間違いなく薄れてきています。
都会では無く、地方都市ならまだ英語は重要だろうという考えもありますが、今の世の中、ある程度の地方都市であれば、英語が流暢な方は少なからず、いることが多くなっています。
(よほどの田舎だと、逆に、英語が必要なのか・・・という別の問題があります)
AIの技術革新によって通訳・翻訳機能も便利になってきている世の中ですから、英語自体というより、まずは、英語での会話力のほうが重要になってきます。
会話力は、英語力というよりも会話ができるための知見をどのくらい持っているかという事が大きく左右されます。
AIの通訳・翻訳機能は素晴らしくなってきてるとはいえ、純粋に、利用者側の聞きたいことに対して、純粋に過去のデータから最適解を紹介するというものになり、会話で言うところのウイットにとんだ表現や一手、二手先の事を考慮しての返答内容というにはまだまだ不十分なところがあります。
ですので、英語をより生かしたい、留学をベースに人生を豊かにしたい、キャリア形成をしたいという場合には、何よりも、少しでも多くの経験を海外ですることが重要という事になる訳です。
「何故、オーストラリア留学が人生で必要なのか?」
という問いには、特に日本という海で四方を囲まれた国で生まれ育った日本人の場合には、ボーダレスとなった現代でも、日本独特の文化・習慣、便利さ、安心感が世界的に特異な環境で普段生活をしているので、そのギャップを日本を飛び出すことで経験できることが、人生に深みをもたらし、真のグルーバルの視点で物事を捉える習慣を身に付ける事ができる事実が先人から伝わってきているからではないでしょうか。
江戸時代後期から明治の時代にかけて、多くの先人が日本から海外に渡り多くのかけがえのないものを日本に持ち込んだことで大きな進歩を遂げましたし、AI、スマートフォンのある現代においてもその本質は変わらないことだと信じています。
今一度、留学がご自身にとってどういった意味を持つのかを振り返ってみませんか?
オーストラリア留学に関して気になる方はお気軽にご相談ください。