『ビザ取り学校』を選ぶ前に知っておきたい!最近の規制
はじめに
今日は、いわゆる「ビザ取り学校」への進学を考え、できるだけ勉強することを軽減し、アルバイトや現地の生活を充実させたい場合の考え方についてお話しします。
ビザ取り学校を検討している方や、今後の方向性に迷っている方は、ぜひ参考にしてみてください。
ビザ取り学校とは?
「ビザ取り学校」とは、学生ビザを取得し、できるだけ簡単にオーストラリアに滞在するための手段として言われることが多い学校のことです。
学生ビザでの滞在には、学校に通い特定の分野を学ぶ必要がありますが、ビザ取り学校と呼ばれる学校では、課題の提出や出席確認の緩さなどから、そこまで苦労せずに修了できるケースが多いです。
それでも正式なサーティフィケート(資格)が取得できるため、学業の負担を最小限に抑えながら、仕事やアルバイト、プライベートの時間を優先できることを目論んでいる人が選びがちの学校です。
こうした目的で学校を選ぶ場合、よく選択されるのが ビジネス系のコース です。
ビザ取り学校と言われる学校の特徴
・ 学費が比較的安い(1学期約3か月で1,200ドル~)
・ アサイメント(課題提出)ベースの授業が多い(授業への出席が少なくてもOKな場合も)
・ 自由な時間を確保しやすい
・ 仕事やプライベートの充実が可能
・ オージーとの出会いを期待している人も少なからず存在している
・ 将来の進路が決まっていない場合でも、一時的な滞在延長ができる
これらが主な特徴として挙げられます。
もちろん、ビジネスコースを選ぶ理由が必ずしもビザ目的とは限りませんが、滞在延長を考えている多くの方が、これらの特徴を意識して選択していることもあるのではないかと感じます。
しっかり就学することは基本前提なのですが、事実として学費をしっかり払い、コースをきちんと修了する限り、基本的には滞在を延長できるという点があります。
従って、オーストラリアに長く滞在したいと考えたとき、多くの人にとってまず思い浮かぶ選択肢のひとつとなるようです。
特に、「今後の進路はまだ決まっていないけど、もう少しオーストラリアにいたい」と考えている方にとっては、本来の姿ではないかもしれないですが、選択されている方法とも言えます。
ビザ取り学校の注意点
一方で、注意点として考えられるのは、長期間滞在しても、振り返ったときに何を得たのか分からなくなる可能性があることです。
コースを修了すれば、Certificate IVやDiplomaなどの修了証を取得できるため、それを活かして就職活動をすることも可能です。
しかし、実際には専門分野を深く学んだ実感が得られないケースも多く、明確なスキルを身につけられずに就職活動が難しくなることもあります。
また、英語力が向上していれば武器になりますが、出席が少なくてもいいコースもあるため、英語を鍛える機会が十分に得られない場合もあります。
そのため、自主的に英語を学ぶ努力が必要です。
これらの点を意識せずにビザ取り学校での滞在を続けると、気づけば中途半端な状態のまま日本へ帰国することになってしまう可能性もあります。
そのため、目的をしっかり持って臨むことが大切です。
ビザ取り学校の取り締まりが厳格化!すでに150校が閉鎖
2024年8月のSBSのニュースによるとオーストラリアで「ビザ取り学校(Ghost College)」の取り締まりが強化され、大きな話題となっています。
何が起こっているのか?
オーストラリア政府は、学生ビザの抜け穴を悪用し、学業よりも就労を目的とする「ビザ取り学校」に対する厳しい措置を開始しました。
その結果、すでに150校が閉鎖され、さらに140校が「イエローカード」(警告)を受けています。警告を受けた学校が基準を改善しなければ、閉鎖の可能性もあります。
影響を受けるのは?
最近では、オーストラリアで学校の入学許可が下りても、学生ビザが発給されないケースが増加 しています。特に、学費の安い私立カレッジを選ぶと、ビザの審査が厳しくなっているようです。
これから留学を考えている人へ
これからオーストラリアで留学を考えている方は、大学・大学院や、質の高い教育機関を選ぶことが重要 です。安価な学校に入学しても、ビザが下りなかったり、学校が閉鎖されるリスクがあるため、慎重に学校を選びましょう。
オーストラリアで安心して学ぶために、「ビザ取り学校(ゴーストカレッジ)」には十分注意してください!
学校側の対策
学校側も、学業の誠実性を維持するためにルールの徹底を求め、適切な引用の重要性を学生に強く伝えるなど、対策を厳格化 しています。
以下が専門学校等で課題提出をする際にポイントとして挙げられている例です。
盗作(Plagiarism)
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他人の作品、アイデア、文章を適切な引用なしに使用することは禁止 されています。
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書籍、ウェブサイト、他の学生の作業を無断で使用することは重大な違反 となります。
人工知能(AI)ツールの使用
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AIを活用した学習は認められていますが、課題の作成に使用することは禁止 されています。
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AIが生成した課題をそのまま提出することは学業不正行為 に該当します。
共謀(Collusion)
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個人課題を他の学生と共同で作成したり、回答を共有したりすることは不正行為 となります。
代行提出(Contract Cheating)
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他人に課題を依頼することや、課題を購入することは禁止 されています。
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違反した場合、移民局への報告やコースの取り消しなどの重大な処分 を受ける可能性があります。
また、すべての課題は盗作・類似性・AI使用のチェック対象 となります。
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まとめ
ビジネスコースを選ぶ際、授業料の安さに注目しがちですが、それだけでなく、授業の内容の簡単さや、休暇が多い点なども選択肢として考慮することができます。皆さんの具体的な希望に応じた提案が可能です。
せっかく高額な学生ビザを申請しても、ビザが下りないことがないように、十分に情報を収集してから決定してください。
ご質問・お問い合わせは、こちらからどうぞ: https://www.japancentre-au.com/inquiry.html