IT編-留学を使ってその道のプロになるシリーズ
オーストラリアでIT技術師になって永住権を目指すには?
留学を使ってその道のプロになるシリーズ、今日は、IT編です。そして今回のケースは、オーストラリアでITのフィールドを勉強したい方、その経験をオーストラリアの就労ビザや永住権を目指したり、日本や海外でその後に生かしたい方に対しての内容となります。日本でのIT経験者や既にワーホリでオーストラリアにいらっしゃる方で、このコースに興味がある方も狙ってもいい職業の一つかもしれません。
今回お話をするITに関してですが、この技術があれば、日本でもオーストラリアでも他国でも、また日本以外のところに住みながら日本からの仕事受けて対応をするようなこともできると思います。今後グローバルに世の中が移行し日本に必ず住まなければいけないという事がなくなりつつありますが、その際に必要なものとして英語力、お金に関する知識、そしてこのITに関する知識が代表的なものとして挙げられます。オーストラリアでこの分野を勉強することは、英語での対応もできるようになるので、日本にいてもどの国にいても対応できると思いますので、とてもいい方法の一つではないかと思っています。ぜひ、挑戦をして頂ければと思います。
▶ 自分をブラッシュアップすることが大事な時代になってきた!
≪留学を使ってその道のプロになるシリーズ≫
〇 英語教師編 〇 日本語教師編
〇 チャイルドケア(保育士、幼稚園先生)編 〇 シェフ(調理師)編
〇 看護師(正看護師)編 〇 看護師編2(アシスタントナース)
〇 マッサージ師編 〇 美容師(ヘアドレッサー)編 〇 自動車整備士編
〇 IT編 〇IT編2(大学に行かない編) 〇ビジネスマネジメント編
▶ オーストラリアへの留学は永住権への入り口になり得るリアル
日本人が持っている技術で海外で求められているものの代表的なものとして日本語教師があります。日本人でなければ成り立たない仕事ですので、分かりやすいと思います。また、すし職人などそういった技術のある方も、海外のいろいろな国で仕事ができるチャンスがあります。こちらも日本特有の技術であり文化なので、海外に需要があります。この様に日本人、また日本特有の技術や文化は、海外では希少であり、また多くの国で受け入れられ求められている内容なので、それらを使って海外で経験することは、引き続きオーストラリアにいたとしても、その後日本に帰国したとしても、他国に行ったとしても、働けるチャンスが広がるので、これからのグローバル時代にはとても有効に働くと思います。
この留学を使ってその道のプロになるシリーズは、お持ちの資格や経験を利用したり、新たに海外で関連する勉強をすることでそれを利用して、海外で働くチャンスをものにしたり、その経験をその後に生かすために関連する内容を取り上げるものです。因みに、手に職系のスキルを持っていたり、勉強をしたりすると海外ではいろいろと重宝される傾向があります。
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私は、留学を使ってIT技術師になる!その後永住権を目指す!
今日、お話しするスキルはITに関連してです。このITは、プロローグでお話をしている様に日本人特有のスキルかと問われるとちょっと違うかもしれません。従って、就職等する際に例えば、「寿司職人なので日本人の方が」というところが多くみられるわけでもないと思いますので、その強みは期待できないかもしれません。ただ、冒頭でお話をした通り、今後の世の中を見た時に、英語力、お金の知識、IT技術があると、恐らく仕事の仕方は多くの可能性を秘めていくのではと思いますので、その意味でも英語圏のオーストラリアでこの分野を勉強することはとてもいい事だと思いますし、卒業生ビザなどを使ってその分野で英語環境で働く経験ができるのであれば、その事でも十分にその後に生かせる技術になるのではと思います。
また、ITの分野は多くの技術がありが、いろいろな分野(専門分野やスキル)で永住権まで狙える職業です。という事は、卒業生ビザも取れますし、就労ビザも取れる可能性のある職業です。
日本でのIT技術師:
いつものように厚生労働省で発表されているIT技術師、ここではシステムエンジニア(IT関連の職業は多種ある)で、年収を見てみましょう。2017年の発表を見ると年収は550.8万円だそうですので、他の職業と比べると高い年収だと思います。ただ、20代ではまだ平均が440万の様ですし、35~39歳のレンジで539.7万円が平均年収の様です。
オーストラリアのIT技術師:
いつものようにSeekで見ていたいと思います。こちらを開いて例えばWhatのところに上記のシステムエンジニアと同じようにSystem Engineerなど関連する仕事名を入れてみましょう。
すると同様に多くの求人があることがわかると思います。また、収入や条件なども見ることができると思いますので、興味のある方はいろいろと見てみるといいと思いますが、見かけるのが年収10万ドル程度(800万円、1豪ドル=80円で計算をした時)なので、日本よりも高いようです。ネットワークエンジニアとなるとそれ以上の年収になっているようです。当然、どの分野であるのかや技術力、そしてスポンサーによってこの辺は変わるのだと思いますが、参考としてみておいてください。
※こちらはあくまでもサンプルで、これ以下もこれ以上も多数あります。大事なことは資格を持っていることと、卒業生ビザなどを持っていることでその後つにつながる可能性があるという事です。
IT技術師は職業リスト(Skilled Occupation List)に載っているかどうか
ITの分野はとても多いと思います。僕自身はその分野で働いていないので、詳しくわかりませんが、卒業生ビザやその後の就労、永住権などを見据えることができるものとして以下が考えられると思います。
いつもの通りに、オーストラリアの職業リストSkilled Occupation List(SOL)にまず載っているかどうかが重要であり、その中で『MLTSSL』のリストに載っていることが必要です。
▶ オーストラリア職業リスト Skilled Occupation List(SOL)
上記のページのSearchという枠の中に、関連するいくつか職業を入れてみると載っているかどうかがわかります。今回のIT関連は例えば、Computerなどと入れてみると多くの職業が出てきます。その中でMLTSSLにある中で例としては、Analyst Programmer、Computer Network and Systems Engineer、Developer Programmer、ICT Security Specialist、Software and Applications Programmers nec、Software Engineer、Systems Analystなど多くの職種が出てきます。
『MLTSSL』に載っている職業
職業リストである職業を入れた時に右肩にMLTSSLと記載があれば、中長期的にオーストラリアで不足している職業にカテゴライズされており、例えばSubclassの中で就労ビザであるSubclass482(TSS)をみると、『Medium Term Stream』と書いてあると思いますが、その場合は就労ビザを取る場合は4年間の有効期限の就労ビザとなります。また、卒業生ビザ(Subclass48)取得対象の職業であることもわかります。
『STSOL』に載っている職業
もしこれがSTSOLと記載があれば、短期的にオーストラリアで不足いている職業にカテゴライズされており、例えばSubclass482(TSS)をみると、『Short Term Stream』と記載されており、就労ビザとしては2年間までの有効期限であり、卒業生ビザ取得対象外であることがわかります。
▶ 【解説】オーストラリアの永住権、就労ビザ取得の概要を知る
IT技術師の取得可能なビザは何?
例えば、Software and Applications Programmersという職業の場合、以下が取得可能なビザであることがわかります。また、査定団体はACSであることもわかります。
- 186 – Employer Nomination Scheme visa (subclass 186)
- 407 – Training visa (subclass 407)
- 482 – Temporary Skill Shortage (subclass 482) – Medium Term Stream
- 190 – Skilled Nominated (subclass 190)
- 489 – Skilled Regional (Provisional) visa (subclass 489) – State or Territory nominated
- 489 – Skilled Regional (Provisional) visa (subclass 489) – Family sponsored
- 485 – Temporary Graduate (subclass 485) – Graduate Work
- 189 – Skilled Independent (subclass 189) – Points-Tested
- 187 – Regional Sponsor Migration Scheme (subclass 187)
- 494 – Skilled Employer Sponsored Regional (provisional) (subclass 494) – Employer sponsored stream
- 491 – Skilled Work Regional (provisional) visa (subclass 491) State or Territory nominated
- 491 – Skilled Work Regional (provisional) visa (subclass 491) Family Sponsored
これを見ると面白いのがSubclass189の技術独立の永住権がないという事です。186や190など雇用主や地方政府にスポンサーされることで永住権の道につながるようです(他にもあり)。これが、例えばComputer Network and Systems Engineerなどであれば189のビザも取れる様であったりと職種によっても異なるようです。
オーストラリアIT技術師で就労ビザ、永住権へのプロセス
上記の通りに、IT関連でも多くの職種があり、それにより、卒業生ビザが取得可能性があったりなかったりするなど、いろいろとあります。就労ビザや永住権を目指すのであれば、少なくとも卒業生ビザが取得できる分野を勉強していたり職歴を積む必要があります。従って、まずは卒業生ビザが取れることが必要なのですが、この分野における査定団体は上記のACSですが、査定は全部で4種類あり、その内卒業生ビザに対する査定はTGと呼ばれ、
Temporary Graduate(TG)
The Temporary Graduate pathway is for graduates that have completed an Australian Bachelor degree or higher. This is a qualification only skills assessment and can only be used to apply for a subclass 485 visa.
と記載されています。つまり、この分野において、学士(大学)以上の学歴を修了していることが卒業生ビザを取れる条件となります。シェフやチャイルドケアは、Diplomaなどまでのコースでよかったのですが、ITに関してはBachelor(大学)以上となるところが違いとして出てきます。従って、この分野で進めるにはオーストラリアの大学に行く必要があります。また、職歴がこの時点でいらないこともいい点です。
オーストラリアの大学は世界的にも上位に位置づけされている大学が多く(世界トップ100に5大学など存在しています、日本は2大学のみ)、教育水準は高いと言えます。一方、アメリカやイギリスと比べると授業料は安いですが、それでも結構高い授業料ともなり、そちらが学生さんに負担ともなります(オーストラリアの場合はただ、学生ビザでアルバイトができるのでその点もオーストラリアは欧米圏の国と比べてアドバンス)。大学によりコースにより様々ですが、2万ドル/年程度はかかります(160万円、1豪ドル=80円として計算をした時)。
よって、今回は、最初から大学に行かない方法で、だけど、きちんと大学も卒業でき、Bachelorの資格も取れ、その後卒業生ビザ取得に結び付く方法をお知らせしたいと思います。この方が、トータルの学費を押さえられることと、事前に英語に慣れることと、同じ分野の友達もできるはずなので、大学進学後含めても何かと利点があると思いますので一考かと思います。まとめると、
学生ビザ(専門学校→大学) ⇒ 卒業生ビザ ⇒ 就労ビザ ⇒ 永住権(雇用主指名)
という流れとなります。今回はこの流れに沿って以下にそのサンプルプロセスを案内してみたいと思います。
IT技術師のコースから永住権まで行く場合のサンプルプロセス
▼ワーホリの時に英語力を上げる、オーストラリアの生活に慣れる
※次の専門コースに入学できるようにIELTS5.5又は同等の英語力を取ることが必要
▼Cert IV in Information Technology(9か月間)
▼Diploma of Information Technology(9か月間)
▼Advanced Diploma of IT(6か月間、合計2年間)
※ここまで授業料の安い専門学校で勉強することができます
※上記は初めてITを学習するケースですので何か関連する学歴等があれば途中からの入学の可能性もあり
▼大学へのPathwayで大学へ編入
例)University of Canberra Bachelor of Information Technology (3 yrs)
⇒Advanced DiplomaからPathwayで行く事で大学3年間を大学1.5年間で修了することができる
※他の方法や選択する大学など多数あり
▼卒業生ビザの申請及びその取得(2年)
※卒業生ビザを取得するには査定団体ACSでTGをパスする必要がある
▼職歴を積む(2年間以上の関連する職歴を積む)
※上記学生ビザの時や卒業生ビザの時などを利用して2年間以上の職歴を作る
▼TSS(Subclass482)の就労ビザを申請しその取得(4年間)
▼就労ビザ期間中の3年間を経過することで雇用主指名の永住権(ENS)を申請
※各ビザ取得には英語力、年齢などその他の条件もクリアーする必要あり
大事なことは、就労ビザTSSを取得するために、関連する職歴を2年間フルタイムで作ることとなります。このITに関しては大学を出なければいけないので、大卒の場合の卒業生ビザは2年間のビザ猶予期間があるので、その期間をフルタイムでしっかりと職歴を2年間積むことでTSS取得につながります。ただ、学生ビザの時から関連して仕事をしていると何かと利便性があるので、その時から対応をされることをお勧めします。2年間以上の職歴を作ることが肝要となるのでそのように動いてみて下さい。
また、首尾よくTSS就労ビザ(Subclass482)が取れれば、4年間の有効期間のうち3年間フルタイムで働くことで、雇用主指名ENS(Subclass186)の申請が可能となります。
※この他にも就労ビザや永住権取得のプロセスはあります
オーストラリアIT技術師に向けての専門学校
今回のITに関しては、卒業生ビザを取るために大学に行かなければいけないことがわかりました。そしてもちろん最初から大学に入学して3年間(上記のUniversity of Canberraの例)で卒業できるのであれば、上記のプロセス専門学校で合計2年間+大学1.5年間より短く修了できるのでいいのではと思いますが、大学オンリーで行くのであればやはり費用がとても高いです。例えば例に上がっているUniversity of Canberraのケースで見てみると
University of Canberra Bachelor of Information Technology
Feeのところを見るとお分かりになると思いますが、$28,700/年です。3年間で卒業の場合はこの3倍です。一方今回案内するプロセスをたどるとずっと安く対応ができ、当然同じ学士号がもらえます。半年長く勉強することとなりますが、費用は断然お得ですし、いきなり大学に行くには実は結構ハードルが高く、海外からの留学生の場合は、大学でしっかりレポートが書けたりプレゼンなどができる様に、1年間程度の準備学年を経由することあり、そうなるとさらに学費が掛かります。よって、その意味でも今回案内するプランの方が良いのではと思います。
なお、ワーホリの時などで今回紹介する専門学校に入学できる様に、IELTS5.5程度の英語力があることが必要ですので語学学校等でUpper Intermediate以上の英語力を身につけるようにしましょう。
オーストラリアのIT関連の専門学校
Academies Australasia colleges
この学校はシドニー、メルボルン、ブリスベン、パースにキャンパスを持っていて、アカウンティングも含めた多くのビジネス系のコースや、チャイルドケア、クッカリー、農業、HEALTH SERVICES AND NURSING、そして今回のIT系など手に職系含めて幅広くコースを持っている信頼のおける専門学校です。
今回のIT関連のコースですが、実は専門学校でこのコースを持っているところは多くはなく、また、上記の通りに大学へのPathwayがあるので、IT関連で今後を考えている方には、授業料含めてとてもお勧めの学校となると思います。以下にコース期間や費用をお知らせしますので、上記に案内したUniversity of Canberraのケースとも比較をしてみて下さい。
・Cert IV in Information Technology
(3学期間=9か月間、1500ドル/学期(4500ドル/コース、360000円))
・Diploma of Information Technology
(3学期間=9か月間、1500ドル/学期(4500ドル/コース、360000円))
・Advanced Diploma of IT
(2学期間=6か月間、1500ドル/学期(3000ドル/コース、240000円))
ここまでで合計 2年間の就学(12000ドル、960000円)
※1豪ドル=80円で計算をした時
※他入学金、教材費等あり
〇こちらが修了で大学への編入
例)University of Canberra Bachelor of Information Technology で1.5年間
※1.5年間分の授業が掛かる
大学3年間だと$28,700×3年=$86100(6888000円)ですが、
上記だと12000ドル+14350ドル+28700ドル=55050ドル(4404000円)となり、
※大学費用はきちんとした情報が現時点で出ていないので仮の計算額です、また大学によって設定の授業料は異なる
この計算で行くと大学で3年間このコースを勉強した時と比べると1年間分の授業料程度が安くなり、1/3の費用をセーブできます。
専門学校のみの時と比べると大学に行くのでその分授業料は高くなりますが、専門学校経由なのでトータルの授業料をかなり安くできます。
また、冒頭のSeekで調べた年収の様にIT関連のオーストラリアでの給料は高い傾向があるので、卒業生ビザで働いているときなどで、十分に回収できる可能性もあります。
ビザ取得のプロセスにおいても、どういった形で働けるかも、もちろん様々ですが、もしIT系を考えてそちらで可能であれば永住権まで目指すのであれば、不可能ではなく、また、やり方によっては上記の通りに授業料をだいぶ抑えての対応も可能です。ぜひ、IT系から考えている場合はこちらのサンプルプロセスをご一考ください。
いかがだったでしょうか。上記はオーストラリアでIT技術師として、学生ビザから卒業生ビザを経由して就労ビザに行き、その後永住権にまで行くサンプルプロセスとして紹介をしました。もちろん他の資格と同様で、別にオーストラリアにいなければいけないことはないですし、ビザの事ですから、こちらを保証をするものでもないです。
また、ITに関しては、世界中で求められている資格ですし、仮に日本に戻ったとしても英語を使っての仕事ができるはずなので、他のIT技術師よりも有利に対応できる可能性もあります。
就労ビザや永住権まで結びつけていく時には、雇用主がいなければなりません。雇用主はもちろん多く存在していると思いますが、このIT分野はその技術を持った人も多くいるので、学生ビザの時から、きちんと先を見て雇用主を見つける作業などもあった方が良いと思います。ただ、ひとたび見つけてしまえば、今後もますます技術者が必要な産業ですし、実際に日本人でも永住権まで取れている方々もたくさんいらっしゃいます。
オーストラリアにおいても他国でも日本帰国後でも、間違いなくこの資格と英語で勉強した英語力は生きてくると思いますので、この方面で頑張ってみたい方は是非参考とされてみて下さい。
すでに経験をお持ちの方、オーストラリアに来てから挑戦をする方など様々のケースがあると思います。また、目的によってどこまで何をするかも違ってくると思います。従って、計画やタイミングはそれぞれだと思いますが、いずれにしてもその時点からしっかりと留学を生かして計画立てれば、可能性は十分にありますのでどうぞ一つの参考とされてみて下さい。
もちろん状況により個々で異なると思いますので、ご興味のある方はお気軽にご相談ください。
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